Report

《 2019.4.9 》

「行政のウイングを広げる」 厚労省、2040年へ他分野と連携 新施策を検討


《 8日の政策対話 》

社会保障制度の新たな展開を図っていく − 。そうした目的の政策対話を根本匠厚生労働相が重ねている。

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8日には民間企業やNPO法人の幹部などを大臣室に招いた。テーマは住宅政策との連携。低所得者の住まいをいかにして確保していくか、既存の制度ではカバーしきれていない生活支援サービスをどう整備していくか、具体的な提言をヒアリングした。
 
従来の政策の枠組みにとらわれず、今後の超高齢社会を潤す成長と分配の好循環のサイクルを生み出したいという。根本厚労相はこの日の会合で、「厚労行政のウイングを広げていく」と述べた。
 

 農業や金融とも連携

 

2040年を見据えた改革をめぐる動きの一環だ。
 
今年10月に消費税率が引き上げられ、その増収分が介護職員の処遇改善や高齢者の介護保険料の軽減、子育て支援策の拡充、財政の健全化などに予定通り充当されると、2025年を念頭に進められてきた既定の改革(社会保障と税の一体改革)は一段落する。厚労省は“次の未来”を2040年に設定。現役世代の急減や加速するイノベーションを織り込んだ将来ビジョンの続編を描こうとしている。
 
今回の政策対話には、ヤマトホールディングス株式会社や旭化成ホームズ株式会社、NPO法人抱樸の代表者らが参加。例えば旭化成ホームズは、健康サポートサービスや見守りサービス、「シニアキッチン」、コミュニティラウンジなどが付いた新たな賃貸住宅を紹介した。
 
厚労省は今後、住宅だけでなく農業、金融、食品などの業界とどう調和していくべきかも検討し、新たな政策の立案に結びつける考え。可能なものは今年の「骨太方針」や成長戦略に反映させる計画だ。来年度予算案の概算要求に盛り込むメニューも探っていくとしている。