Report

《 2019.6.18 》

社会福祉法人間の連携促進へ新法人制度を創設 来年にも法改正へ 厚労省


《 17日の有識者会議 》

厚生労働省は17日、社会福祉法人どうしが相互に連携・協働しやすい環境の整備に向けて新たな法人制度を創設する方針を固めた。

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医療の分野ではすでに、複数の病院などが参画して適切な役割分担や運営の効率化を図る「地域医療連携推進法人制度」が設けられているが、これをベースとして設計する考え。詳細はこれから詰めていく。年内に新制度の骨格を固め、来年の通常国会に社会福祉法などの改正案を提出する計画だ。
 
社会福祉法人の事業展開をテーマとする有識者会議の会合を開き、これまでの議論を整理した報告書の案を提示。この中に方針を盛り込み、委員から大筋で了承を得た。
 
第3回社会福祉法人の事業展開等に関する検討会 資料
 

「合意形成が難しい」との声も

 

スケールメリットが働くようになることで、人材の確保や資質の向上、経営の安定化、多様化・複雑化するニーズに応える体制の構築など、様々な面で良い結果が得られやすくなる − 。厚労省は社会福祉法人どうしの連携・協働をそうみる。
 
今回の報告書では、「法人単独では取り組みにくいことにも取り組みやすくなる」「課題への対応力が増進する」などと説明。連携・協働を実現する具体的な選択肢の1つとして、新制度を用意したい意向を示した。
 
もっとも、現場の関係者の間では「歴史や経営理念の違いなどもあって法人間の合意形成は難しい」といった否定的な声も少なくない。新制度を通じてどこまで連携・協働が進んでいくかは不透明だ。
 
厚労省はこのほか、合併や事業譲渡などによる大規模化を希望する社会福祉法人を後押しするため、ルールを明確にするガイドラインを新たに策定することも決めた。新ガイドラインは今年度中にも公表するという。