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《 2019.7.3 》

厚労省、社会福祉士の新たな養成カリキュラム公表 2021年度から導入へ


《 厚労省 》

社会福祉士の養成課程の見直しに向けて検討を進めてきた厚生労働省が先週末、新たなカリキュラムの内容を公式サイトで公表した。

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今後2年間を周知・準備期間とし、2021年度から教育現場へ導入する。見直しは2007年度以来。2024年度からは国家試験の問題にも反映させる計画だ。
 
令和元年度社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて
 
新たな福祉ニーズに幅広く対応でき、地域共生社会の実現を牽引する人材を育てていく − 。これがカリキュラムを改める大きな目的だ。
 
厚労省は一昨年度から有識者とともに協議を重ねてきた。基本コンセプトは昨年3月に出した報告書で描いている。
 
報告書では現下の問題意識を、「ニーズの多様化・複雑化に伴い、既存の制度では対応が難しい様々な課題が顕在化してきている」と説明。そのうえで以下のようにまとめていた。
 
「社会福祉士にはソーシャルワークの機能を発揮し、制度横断的な課題への対応や必要な社会資源の開発といった役割を担える実践能力を身に付けることが求められている」
 
「社会福祉士には地域住民の活動支援や関係者との連絡調整などの役割を果たすことが求められている」
 
こうした報告書をまとめた後、厚労省は関係者とディテールを詰める作業を進めてきていた。
 

 実習の時間数を拡充へ

 

新たなカリキュラムでは様々な見直しがなされている。例えば「地域福祉と包括的支援体制(60時間)」の新設だ。
 
既存の「地域福祉の理論と方法」などをベースとした科目。地域共生社会の実現に向けて社会福祉士が担うべき役割を理解するほか、多機関の協働による包括的な相談支援体制の仕組みなどの知識を習得する内容とされた。
 
実習の時間数も拡充される。ソーシャルワーク機能の実践能力の向上につなげる狙いだ。
 
現行の180時間から240時間へ増える。地域の多様な福祉ニーズや多職種・多機関の協働、社会資源の開発などの実態を現場で深く学べるよう、2ヵ所以上の施設で実習を行うこととされた。
 
このほか、司法と福祉の連携の促進に向けた授業の充実も図るという。科目の再編や統合などにより、トータルの時間数は増えないように調整されている。