Report

《 2019.7.19 》
= 中医協・総会 =

訪問看護ステーションなのに職員はリハ職ばかり? 疑問の声が相次ぐ


《 中医協・総会 17日 》

来年度の診療報酬改定に向けた議論を進めている中医協(中央社会保険医療協議会)− 。17日の総会では、地域包括ケアシステムの推進や医療と介護の連携がテーマとして取り上げられた。

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多くの委員が現状を疑問視したサービスがある。訪問看護ステーションだ。職員に占める理学療法士など(*)の割合が高い事業所が増えていることについて、「健全と言えるのか」「非常に危惧している」といった問題提起が相次いだ。
 
* 理学療法士など = 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
 
厚生労働省はこの日、営利法人が運営する訪問看護ステーションが2008年から2018年(4988件)の10年間で約4倍に増えたこと、全国の従事者に占めるPTなどの割合が22%(2017年)まで上昇していることなどを図説。PTなどの割合が6割以上、なかには8割以上の事業所も一部に存在しており、こうしたところは24時間の体制を敷いていないケースが相対的に多いと報告した。
 
中央社会保険医療協議会・総会資料
 
訪問看護関連の資料
 
「PTなどが8割超の事業所にはびっくりした。患者さんの状態像に偏りがあるのではないか。本当に健全で望ましいあり方なのか危惧している」。
 
日本医師会の今村聡副会長はそう述べた。全日本病院協会の猪口雄二会長は、「最近、リハビリをするための事業所がどんどん増えている。何らかの手を打たないと絶対にまずい」と指摘。「訪問リハなら当然、通所が難しい人が中心となるべきではないか。介護保険ではそうした規定が全く無い。野放し状態になっている」と述べた。
 
さらに、支払い側の委員からは、「どの職種がどれくらいの頻度で行く、ということを事業所が独自に決めていることに問題がある」との意見が出た。
 
このほか、看護職員の高齢化が進んで人材確保がさらに難しくなっている現状を懸念する声も出ている。訪問看護ステーションのあり方は、秋から年末にかけての具体策を決めるプロセスで論点の1つになりそうだ。厚労省は今後も引き続き医療と介護の連携を強化する施策について議論を深めていく方針。