Report

《 2019.8.9 》

介護予防の通いの場、専門職の関与を推進 新たな評価指標を設定 交付金と連動へ


《 7日の有識者会議 》

厚生労働省は7日、住民主体の“通いの場”を柱とする介護保険の「一般介護予防事業」をめぐる有識者会議で、今後の展開に向けた中間報告の案を提示した。

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疾病・重症化の予防や体操などの効果を高める観点から、医師や保健師、理学療法士、管理栄養士といった専門職がコミットする機会を増やしていく構想を描いている。現状で全体の5%にとどまっている高齢者の参加率を上げるため、個人のインセンティブとなるポイント付与の仕組みを推進していく計画も盛り込んだ。
 
第4回一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会資料
 
加えて、何らかの役割を持って“通いの場”で活躍してもらう有償ボランティアを拡げたり、民間企業やNPOなど多様な主体との連携を強化したりする方針も書き込んでいる。
 
こうした取り組みを発展させていくため、市町村にPDCAサイクルを回していってもらう考えも打ち出した。プロセス評価やアウトカム評価の指標を新たに定め、これに沿った継続的な改善を求めていく意向を示している。
 
有識者会議の委員は中間報告の案を大筋で了承した。
 
厚労省はいわゆる「インセンティブ交付金(*)」とこれらの施策を連動させていく方針。都道府県や市町村が“通いの場”に一段と力を入れるようになれば、地域の医療・介護関係者にも影響が及ぶことになりそうだ。
 
インセンティブ交付金
正式名称は「保険者機能強化推進交付金」。自治体の努力や成果、取り組み状況などに応じて配分を決めるルールで、「頑張ったところが報われる仕組み」として2018年度から創設された。今年度の財源は200億円。国が都道府県向け、市町村向けの評価指標をそれぞれ定めている。政府は現在、来年度から財源を倍増させて交付金の機能を大幅に強化する方向で調整を進めている。
 
介護保険の「一般介護予防事業」は、市町村がそれぞれ運営している「総合事業」の一環。要支援・要介護か否かにかかわらず、65歳以上の全ての住民が対象だ。“通いの場”の展開はメインメニューで、国は健康寿命の延伸に向けてその数を思い切って増やすプランを掲げている。